私を見つめる

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家に帰るとサプリメントの不在票が届いていた。 先月から美容に良いということでネットで話題になっているものを飲むことにした。 値段はとても高いけれど、今の自分には必要な投資だ。 普段の食事管理で5キロ痩せたけど、栄養には気をつけているから肌のハリは前より良くなった気がする。 私はまずお風呂に入ることにした。 ホテルを出る時もシャワーを浴びたけれど、お湯をためて長くつかろう。 古本屋で買った適当な文庫を一冊お供にして。 私はお湯をためながらクローゼットの中を物色する。 子供の頃から読書家で社会人になって読書量は減ったけど、今もお気に入りの作家の新刊や話題になった小説は読むようにしている。 図書館や古本屋を利用することが多い。 高校生の頃は毎日のように学校の図書館に通った。図書館は渡り廊下を進んだ先にあり、独立した建物だった。 田舎の高校だから図書館のために1つ建物を建てるには十分なスペースがあった。 1階は自習のための広いスペースがあり、多くの生徒がそこで放課後勉強をした。 2階の日当たりの良い場所にソファーがあり、その後ろには海外の古典文学が並べられている。 桐谷君はそのソファーにもよく座っていた。 お湯がたまったので、私は浴室に向かう。 服を脱いで自分の身体を見る。 この身体を抱いたことのある男性は、西野君を入れてたったの3人だ。 私はそう魅力的もない自分の身体を…貧弱な胸や角張った下半身を見て悲しくなる。 それでも…私は私の性を存分に楽しみたいと思った。
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