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【No.1】秋の田のかりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
ーー30xx年。
人類は星々を渡り、遠い惑星での生活を始めていた。
糸川星夜は、遺伝子改良された稲を育てる孤独な農夫。
彼の任務は、収穫された稲を守ること。
そのために360°星空が見渡せる、小さな透明シェルターで夜を過ごしている。
閉じた屋根の隙間から差し込む星々の光を見ながら、彼はつぶやく。
「こんなに美しい星々の下で、私はなぜこんなに孤独なんだろう……」
彼は孤独の中、いつものように眠りについた。
--数時間後。
星夜は胸の辺りにひんやりとした重みを感じ、目を覚ます。
彼は人差し指と親指を合わせ照明を灯し、着物が露で濡れているのを確認する。
星夜はすぐにその原因を探す。
どうやら屋根の隙間から漏れた宇宙の露が、ポタポタと彼の着物を濡らしていたようだ。
その瞬間、彼は母から教わった詩を思い出す。
「あの古い詩のように、私もまた、孤独の中で濡れているのだ……」
彼は屋根の修理をしようと見張り小屋の外に出て、星空を見上げた。
空の先には、彼の故郷の星が見える。
その時、彼は遠く離れた愛する人々のことを思い出した。
「もしもあの星に帰れたら……」
懐古しながら星を眺めるうちに、彼は自分の役割の大切さを再認識する。
この小屋と稲が、遠い星に住む人々の生活を支えていることを。
「私は一人じゃない。この稲が、遠くの誰かを支えているんだ」
と星夜は自身を奮い立たせ、
希望を持って新しい日を迎える準備を始める。
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