呪いの代償

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「ねぇ、お姉ちゃん!健康に為ったら何がしたい?」  月明かりが射す小窓の方へ腕を伸ばしながら、隣の布団で寝ている姉に訊く。 「貴女と一緒に居られるなら別に……」 「そんな冷めたこと言わないでさ!」 「・・・・・」  それ以上返事が返ってこないと察した妹は自分の“したい事”を話し始めた。 「私は外に出て、目一杯遊びたい!冬になったら雪だるまを作るの!お姉ちゃんも手伝ってよ」 「……そんなに健康になりたいの?」 「当たり前じゃん!元気なのが一番なんだから」 「そっか……なら早く寝るのが一番よ、おやすみ」  姉の言葉は何処か重く感じた。何かを思い悩むような。  違和感を抱きつつも妹は返す。 「うん、おやすみ」
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