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山間の小さな集落に暮らす、生まれつき病弱の姉妹がいた。
彼女達は寝たきりで、外に出るどころか縁側で陽を浴びることさえ儘ならない。
しかし、季節は移ろい、雪が降り積もった庭で元気に遊んでいたのは病弱であったはずの妹。
「お姉ちゃんも来たら良いのに。一緒に作るのは無理でも見るくらいなら出来るでしょ!
私の雪だるま見せてあげたいの!!」
一人遊びに飽きてきたのか、退屈そうに雪玉を地面に叩き付けながら妹は母に愚痴る。
「お姉ちゃんは身体がよくないのよ。だから会えないわ」
「私は元気に為ったのに?」
「・・・・・」
自分が元気に為ってからというものの、母親を含めた周りの大人達は一切姉の事を口にしようとはしなかった。
その話題になった途端、気まずそうな顔を見せる大人達に不信感を募らせる。
「てか、お姉ちゃん今何処にいんの?
もうしばらく顔も見てないんだけど?」
少し強い口調で問い詰めると母は言いづらそうに呟いた。
「地下の……座敷牢に……」
「は!?閉じ込めてるってこと!!」
「そ、そんな言い方しないでちょうだい!私達の為でも、あの子の為でもあるのよ」
「・・・・・」
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