まさ☆やす ラストステージ

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まさ☆やす ラストステージ

「はーいはいはいこんにちは、まさひろでございます」 「やすこですぅ、どうもどうも」 「「二人合わせて、『まさ☆やす』でーす」」 「本日もよろしくお願いいたします」 「いやー今日もようけ皆さまお集まりくださいましてありがとうございますー!  皆さん暇なんですねぇー。あいたっ!  やすこさん何すんの、急にバンって頭しばきよって」 「あんた、そんなこと言うもんやない。私達のラスト漫才にお付き合いくださる、ありがたーいお客様やないか」 「まあ、ありがたいですなぁ、しかも今日はえらい人が多い……ワン、ツー、スリー……スリー……」 「英語かい!  そんでスリーでつまっとるやんけ!」 「いやーこんだけ人がおったら、アレをやりたくなりますなー」 「アレ?」 「いくでー! せーの、アリーナ!  あいたっ! またどつきよった」 「なにが『アリーナ!』じゃ。いきなり叫び出しよって心臓に悪いわ」 「いや、よく歌手の人がやるやないか。『一階席ー! 二階席ー!』ゆうてな」 「そらやるけども」 「『三階席ー!』言うてな」 「まぁあるかも知れんな大きい会場やったら」 「『配信の皆も見てるー?』」 「配信しとんのかい!  ジジイの割に時事ネタつかんどるやないけ」 「へへ、時代の波に乗っとるからな」 「やかましわ。そのドヤ顔腹立つわー。  まぁあんた歌手やないやん。九十超えたただのジジイやないの」 「その九十のジジイの頭をさっきからバンバンバンバン叩いて、鬼ババやな」 「なんか言うたか」 「なんも。  そんでな、こう、場所の名前を叫ぶちゅうのはええなと思うたんよ。  大した事言うてへんのに」 「最後の一言が余計や。そんで、九十超えたまさひろさんは叫び出したくなったちゅうわけかい」 「そや。そんでな。どうせ叫ぶなら、我々にゆかりのある場所はどうかと思ったんや」 「ほう」 「わしが場所を言うからな、やすこさんにはそれがどう我々にゆかりがあるのか、お客さんに説明してほしいねん」 「完全に内輪ネタやないか。  ま、試しにやってみよか」
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