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それからまもなく洋子は仕事を始めた。
パートタイム勤務のようだが、何の仕事をしているのか、どのくらい稼いでいるのか知らない。
けれど、彼女の顔を見るに、それなりにやりがいを感じているようだし、家でじっとしてるよりはいいだろう。
家事のほうも、あの一件からきちんとするようになった。
うん。これでよし。
もはや何も言うことはないかに思われたが、そう単純にはいかなかった。
仕事を始めて外に友達ができたせいか、休日によく出かけるようになったのだ。
そしていつも大量の服やカバンを買って帰ってくる。
この前はなんとゴルフクラブまで買ってきた。
「いい加減にしろ」
そう注意しても、もはや効果はない。
「自分のお金で買っているし、家のことも隅々までこなしています」
頑としてそう言い返された。
結果、家じゅう彼女の物欲でいっぱいになった。
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