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でも、今夜はイズミさん家に泊まってるから無理だろうなぁ。
「鈴木くん。僕の保に明日で良いから、フランス語の話しといて?」
「グループ通話でって事ですよね?解りました。伝えておきます」
「ありがとう、鈴木くん!じゃあねー!」
僕は言いたいことだけ言うと、鈴木くんに笑顔で手を振って、自分の家に帰って行った。
僕の家は静かな家が立ち並ぶ中で一番大きな家だ。
家族構成は、パパママ僕妹の忍(しのぶ)の4人家族。
忍は僕より3つ歳下で高校は受験しないで、全寮制の調理師専門学校を推薦で受験することが決まっている。
「只今ー!」
僕が家の中に入ると、廊下の向こう側からママがコッチへ来るのが見えた。
「お帰り、凌。今日の夕食は忍が作るそうよ」
今まで僕と一緒に作ることはあったけど、忍1人で作るのは今日が初めての筈だ。
僕は鞄から部活で貰った料理コンテストの栞をママに見せた。
「ママー。今日、夏休み最初の頃の日程が配られたー」
「料理コンテストね。…まあ!今年はフランスでやるの?」
ママは栞を手にビックリしてる。
去年までは日本でやってたから日帰りで帰れたけど、今年は2泊3日フランスのホテルに泊まることになっているからだ。
「必要な持ち物も書いてあるわね。凌が居ない間は忍に頼るしかなさそうだわ」
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