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夜も更けた頃初めての交わりを終えたギルは下だけ履いてベッドの縁に座っていて、俺は上着を肩からかけてもらっていてギルの背に寄り添っていた。まだ中を擦られているような感覚に膝を擦り合わせる。
腹の中にまだギルの子種汁があるのだが、垂れてこないので掻き出す事も出来なくてそのままにしてある。
「こんな俺の子なんて孕みたく無いだろうが、もう俺の種を散々仕込んだから着床するだろう」
「ぅ…」
俺の子なんて…?俺をあの空間から救い出してくれたのに…そんな言い方しないで。俺はギルの手を取ればギルはこちらを見て、俺はその手を自分の腹に当て目を細めた。
「嬉しいとでも言いたそうだな」
「ん」
自嘲するかのような笑みに俺は小さく頷けば驚いたように目を見開いた。こんな俺でもギルの為に何か出来るという事だろう?ならばこんな嬉しい恩返しは無いと思う。
「シキ…」
「ぁ…」
お互い見つめ合い、どちらからともなく顔が近付けば勢い良く扉が開く。
「ギル帰ってたならただいま…くらい…おっふ…お邪魔だったか…」
金髪に左目が緑色で右目が金色のオッドアイにシェフの姿の若そうな少年のようなあどけなさの残る青年がバツが悪そうにおずおずと扉に隠れながらこちらを見ている。
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