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「朝から熱いですね隊長!」
「ヒューヒュー!!」
皆がはやし立て、ギルが振り向けば皆血の気が引いた顔をしている。また俺を見てクイと押し離して裸足な事に気付いたようで、俺を抱き上げ他の人達には自分達で鍛錬するよう言い残し部屋へ戻ってきた。
「何で裸足なんだ?靴あるだろ」
「ぅあ…うぅ…」
汚れを拭いてくれていて、俺は一人ぼっちになってしまったかと思いギルを探した。でもちゃんとギルは居て、またこうやって俺の元に居てくれる…
「その姿も可愛いな」
「ぅー!」
可愛くは無いのは俺でもわかる。首を振ればギルは俺を押し倒して覆いかぶさってきて、昨夜の事を思い出し腕で顔を隠してしまう。
「その反応…もしかして期待してるのか」
「うぅ…」
手を退けられ顔を見つめられ、また抱かれるかと思っていたがふと離れられ俺も体を起こす。
「ちゃんと良い子にしてたらまた今夜も…な」
頭を撫でられ、俺はこくんと頷いた。良い子とはどんな子なのだろう…大人しく部屋に居て、使用人の人が運んできた食事もちゃんととり窓から外を眺めていた。
何もせずに過ごす事には慣れているし、日が暮れてからも外を見ていれば使用人が着て着替えさせられた。白を基調とした高そうな服で、使用人はそのまま俺を案内してくれて食堂に来た。
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