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これが私の最高峰!私天才★
「制限時間は一時間。AIの方の力を使っても構いません。それでは、スタート」
どうしよう。
あれを超えるプリンなんて、作れるのかな〜?
でも弱気になってちゃ何も始まらない!
とりあえず私の最高峰、作ってみよう!
私は考えた末、いいアイデアを思いついて材料を見回した。
よし、いけるかも!
まず、カスタードプリン作りだ。
プリンは普通にノーマルプリン。
これはいつもの修行のおかげで、失敗せずに作ることができた。
そして出来上がったプリンの上に、カラメルを乗せる。
慎重に、慎重に…よし、できた!
出来上がったプリンの上に、トッピングをしていく。
まず、生クリームを絞る。
普通に絞るんじゃなくて、ハート型に!
うん、とってもキュート♡
そしてその上に、ピンク(いちご)緑(メロン)の星型キャンディーをのせたら、出来上がり!
「で、出来ましたっ!」
私は緊張して少し上擦ってしまった声を恥ずかしく思いながら、ミールに声をかける。
「そうですか。では、試食してみましょう」
ミールはツカツカと歩み寄ってくる。
椅子に座り、置かれていたプリンを凝視した。
「これは…」
「私とユイをイメージしたプリンです。題名は…『最高峰のプリン・ア・ラモード』!召し上がれ!」
ミールは少し躊躇いながらもプリンにスプーンを入れた。
そして、口に運ぶ。
どうか、お願い!
「美味しい…」
へ?
誰の声?
もしかして、ミール?
え、ミールってこんなに素直なんだ…
「感動しましたよ。2人の絆が感じられました」
「じゃあ…」
ミールは優しく微笑んだ。
「ええ。合格です。おめでとうございます!」
やった〜‼︎
心の中でガッツポーズをしながら、ユイと顔を見合わせた。
やっぱり私は、〝オリジナル〟がいい!
他の誰にも作れない、私にしか作れない。
やっぱり私が、一番最高!
この時の私は、知らなかった。
10年後に、自分が『天才プリン職人』と言われることを。
食べると幸せになれるプリン・ア・ラモード。
あなたも一緒に、召し上がれ!
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