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魅惑のプリンは甘くない⁈おかしいでしょ!
「今から2人に、〝魅惑のプリン〟を食べてもらいます」
え…⁈
こんなに早く食べれるなんて…
私が感動と興奮でドキドキしていると、ミールが二つのお皿を持って戻ってきた。
「魅惑のプリン・ア・ラモード。召し上がれ」
目の前に置かれたお皿には、光を受けて輝くプリンが…!
その上にはふわふわの生クリーム。そしてちょこんと可愛らしく乗るさくらんぼ!
ああ、やっと出会えた、特別なプリンちゃん!
私は恐る恐るスプーンを握った。
そしてそのまま、クリームとさくらんぼをWで救う。
「いっただっきまーっす!」
私は元気よく叫んで、思いっきりスプーンを口に運んだ。
まず舌に当たったのは、滑らかで濃厚な生クリーム。
そして次に甘酸っぱいイチゴの風味。
「すごい…」
私は待ちきれなくてプリンもスプーンで掬って口に運んだ。
カラメルは、甘すぎず程よい苦味があって食べやすく、柔らかいカスタードプリンはふわふわした夢のように甘かった。
「おいし〜っ!」
私は思わず叫んでしまった。
なんなのこの味!
「美味しいでしょう?あらまあ、ハードルが上がってしまいましたね」
「え?ハードルって何の?」
ミールは面白そうに微笑んで言った。
「そりゃあ、〝魅惑のプリン〟を超えるプリン作りの話ですよ。もちろん、作れますよね?」
え〜⁈
これより美味しいプリンを作れだって⁈
〝魅惑のプリン〟、全然甘くないよ〜!
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