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「「「珠香?!」」」
その場にいた3人共が珠香の笑い声にびっくりする。
「…ふふふ。…ごめんなさい。…あはっ。…だってね、お父さんの焦り顔とかお母さんにやり込められてる姿なんて、初めてみたんだもの。…ふふふ…だめだぁ…笑いが止まんない。」
「珠香、気持ちはわかるけど、お父さんにそれは失礼だろう…。」
「そうなんだけど…ああ、お父さんもお母さんも、私の考えてる普通の人なんだってわかったら、気持ちが軽くなっちゃって…なんかね…ふふふ…可笑しくなっちゃって…。
それにね、自分で自分に対しても、笑っちゃったの。本当、馬鹿みたい…。何で今まで気付かなかったのかなぁ。」
目尻に溜まった涙を指先で拭うと珠香は、深呼吸してから寿成に言った。
「お父さん、建設的な話し合いをしませんか。私達、みんなが幸せになる話し合いを。」
寿成がなんと答えるのか3人の視線が彼に集まった。諦めたような溜め息と共に寿成は言った。
「珠香に笑われる様では、父親として情けないな。わかった。ちゃんと今の状況をみんなに話そう。それからどうするのがいいのか、相談しよう。」
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