最期の日

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しばらくして、見下ろしてみた‥‥‥ ‥‥高いところは苦手なのだが、、、 『あれっ?』  『大丈夫だ、、、』  『苦手を克服したのか?』 そして、メガネをかけなくても、よく見えた。 しっかりと、見下ろせた‥‥ よく見える、、、が、やはり、自分が、1番、ショックだった‥‥‥ 『死』ということを、、、恐れていた年月が、あまりにも、長すぎたからだった。 どんなお別れの会なのかよりも、心配なことが‥‥ ‥‥しかし、、、その前に、、、少し、ここから眺めていようと思った‥‥ 自分のお気に入りの写真が掲げられている。 結婚式で、ハワイへ行った時の写真だった、、、。 正確には、写真ではなく、自画像とでもいうか、、、 私は、遺影画家だった。 自分で決めて、自画像を書き上げていた。 沢山の花々だ‥‥好きな花ばかり‥‥カトレア、カラー、デンファレ、チューリップ、、、 そして、『これは、外せない』 と、ずっと前から頼んでいたモノだった。 それが、花々の中に綺麗に並べられていた‥‥‥。 そして、家族に、、、友人達、、、 『私は、もう、この世にいない』 そうだった、、、 走馬灯のように記憶がよみがえる。 なんだか、こんなに明快に記憶がよみがえることなんて最近はなかった‥‥‥。 〝走馬灯のよう”なんてドラマか漫画の世界だと思っていたが、、、 死に直面した際、さまざまな記憶が、一気に甦るのが、走馬灯、、、 2022年、BBCニュースが、死ぬ間際の〝走馬灯”は実現する可能性があると報じた。 カナダの研究チームが、発表した論文で、死の前後30秒間に、記憶を呼び起こしている時と同じ脳波が計測されたという‥‥‥ ‥‥各国が、100年以上も前から研究しており、世界中の人が関心を持つ興味深い分野でもあるとか‥‥。 死んだはずの、私が、走馬灯、、、何故?
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