第6章 サインは出してません!

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ランチを終えるとMr.Dが少し上擦ったような声で言った。 「行きたいところがあります」 どこへ行くのか気になったが、この地はMr.Dのテリトリーだからお任せしようと思った。 車に乗ると、咳払いをした。 「ドライブしましょう」 そう言われ、疑いもせずに応じた。 これも相手を知る一歩になるに違いない。 リラックスして楽しもう。 人一倍警戒心の強い私がいとも容易くオーケーを出した。 それがいけなかった。
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