第6章 サインは出してません!

14/26
前へ
/143ページ
次へ
「ハハ、そうですね。ほぼ、病気と言っても間違いじゃないです」 「心配ですね。どんな症状なのですか?」 「症状……」 しばし、考える表情になってから不気味にニヤついた。 「貴女(あなた)に出会ってからずっと貴女のことばかりを考えてます。仕事中も!貴女はとても美しい。その上、声も僕の好みです」 お世辞……というより、安っぽい恋愛ドラマの台詞に聞こえた。 気恥ずかしく感じるところだけど、『この人の精神状態は正常かしら?』と相手を見つめる。 その顔はニヒヒとにやけ顔になっている。 即座に視線を落とした。
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加