第7章 究極の相手

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土曜日の午前十時。 都内の四つ星ホテルのロビー。 ここで見知らぬ相手と待ち合わせるのは二回目。 正面入り口の手前で緊張を和らげるため、胸に手を当てて小さく深呼吸する。 大きなガラスの自動ドアがスーッと開いた。 ニメートルほど進んで立ち止まり、ロビーの全体を眺めた。 前回の人は、横に十脚ほど並んだ椅子に腰掛けていた。 今回はそこの椅子には誰も座っていない。 三十分も前に着けた。 早すぎた?
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