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そして何よりも嫌だったのが、野崎とのセックスだ。
野崎とのセックスは、苦痛以外のなにものでもない。
まず、ビジュアル的に相当無理がある。
目を瞑っていても、
野崎の顔を札束だと思うようにしても、
限界がある。
何よりも、野崎の丸みを帯びた汗ばんだ手で触れられたり、
荒い息を耳元に吹きかけられるだけで、寒気が走る。
野崎は、セックスの最中も常に上位に立ちたがる。
女は自分に尽くして当然と思っているので、
華子に様々な要求を押し付けて来る。
それは、時にコスプレであったり、
時にアダルトビデオの真似事を強要したりと、
かなりマニアックで下品な要求だ。
まだノーマルな範囲内なら、華子もなんとか堪えられただろう。
しかし野崎の要求は次第にエスカレートしていく。
野崎はある日、セーラー服を持って来て華子に着ろと命じた。
『このオヤジどうかしてるわ!』
そう思いながらも、華子は50万の為になんとか我慢して言う通りにした。
しかし、それが更に野崎をエスカレートさせる事になるとは
華子も思いもしなかった。
野崎は今日、なんと小学生が着るような体操着とブルマーを用意して来たのだ。
華子は野崎とホテルへ入ってからそれを知った。
『もう無理!』
そう思い華子はホテルを飛び出した。
そして、追いかけて来た野崎に捕まり、急遽話をする為に
二人で陸のバーへ立ち寄ったのだった。
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