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それから二人はコインパーキングへ向かい、 車に乗った。 車が走り始めると、陸が言う。 「今日の夕飯は、何かテイクアウトするか?」 「やった! じゃあね、ピザがいい!」 「ピザだったら、大通り沿いの店に行くかな?」 陸はそう呟くと、信号を右折した。 そして、大通りをしばらく進むと、交差点の角にピザ屋が見えた。 ピザ屋の駐車場に車を停めると、二人は店に入る。 すると、店内はピザ生地の焼ける香ばしい匂いがした。 華子は思わず叫ぶ。 「いい匂い!」 「ここのピザは生地がサクサクして美味いんだ」 陸はそう言うと、華子を呼んでカウンターのメニューを見せると、 どのピザがいいかを聞いた。 チェーン店のピザとは全く違うそのメニューに、 華子は興味津々だ。 そして、二人は一つずつ好みのピザを選び、 後でシェアする事にする。 買い物を終えて車へ戻った二人は、そのままマンションへ向かった。 「ビールはあった?」 「ああ、冷蔵庫にいっぱいあるよ」 「なら良かった。ピザだとビールが飲みたくなるから」 華子はニコニコして言った。 「明日は華子は休みだったよな?」 「うん、やっと休める~! 陸は?」 「俺は明日も仕事があるよ」 「そうなんだ。私は美容院にでも行ってこようかしら?」 「良い美容院は見つかったのか?」 「うん、良さそうな所をいくつかピックアップしたわ。あとは当日店の前に行って 様子をうかがうわ!」 華子はニコニコして言う。 「あとは、アレだな。華子の実家に帰る日を、そろそろ決めてくれ...」 「うん、わかった。いつがいいかおばあちゃんに聞いてみるわ。でも、陸を連れて行ったらびっくりするだろうなぁ...」 華子は楽しそうに微笑む。 そして笑みを浮かべたまま、窓の外を眺めていた。
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