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「二階も素敵だわ~」 「なんだかごちゃごちゃした部屋でしょう? 今はシンプルなインテリアが主流だけれど、私は貧乏性だから、ごちゃごちゃしていないとなんだか落ち着かないのよ!」 沙織はそう言って笑う。 そこで華子は言った。 「どちらかというと、私はシンプル派だったの。でもこの部屋を見たら私もこんな部屋に住みたくなっちゃった! だってすごく落ち着くんですもの」 「ありがとう! やっぱりね、好きな物に囲まれた暮らしは最高よ! この部屋にはお気に入りしか置いていないから、全てが愛しくって...」 沙織はそう言って微笑んだ。 そこで美羽が二人に声をかける。 「二人とも、パスタが出来たから、椅子に座って」 美羽がそう言いながら、皿を持ってきてテーブルの上に置いた。 その瞬間、いい香りが漂い始める。 テーブルには、ホタテとアスパラのパスタが載っていた。 「うわぁ、美味しそう!」 「ありがとう! でもね、材料は全て店で余ったやつなの。残り物でごめんなさいね~」 華子は、残り物でこんなに美味しそうなパスタをササッと作ってしまう 美羽を見て、やっぱりプロは凄いんだなと感心していた。 そして、美羽がサラダやチーズを載せたクラッカー、それにナッツが入った小皿を持って来て、カトラリーと一緒にテーブルに置いた。 その後ろから、沙織が飲み物を持って来る。 「ワイン行っちゃう?」 沙織が言うと、美羽が、 「いっちゃえ~!」 と言う。 「あ、でも私はまだ午後もお客さんが来るから、一杯だけね!」 沙織はそう言って笑った。 美羽ははいはいと言いながら、華子に聞いた。 「華子さん飲める?」 「はい!」 「良かった! 女子会にはワインは必須だもんねー!」 そう言って、三つのグラスに白ワインを注ぎ始めた。
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