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それから、二人は華子が作った夕食を食べ始める。
今日のメニューは、
●筑前煮
●ポテトサラダ
●豆腐とわかめの味噌汁
それに、華子が商店街の魚屋で買った刺身の盛り合わせだった。
刺身は五種類盛られている。
中でも、今が旬の真鯛が絶品だった。
「こんなに色々な種類が入って、すごく安かったのよ! 商店街のお魚屋さんってお得ね~!」
華子は感心したように頷いている。
「ほんと、新鮮で美味いな...仕入れがいいんだな...で? 今日は楽しく過ごせたようで良かったな」
「うん、楽しかったー! 女友達は出来たし、お気に入りの美容院やお魚屋さんも見つけられたし、この街って本当に住みやすいのね!」
華子の言葉を聞いた陸の顔が、少し綻ぶ。
「じゃあ、ここでやっていけそうか?」
「もちろん!」
華子は満面の笑みで答える。
その笑顔を見た陸の顔は、更に嬉しそうな表情になる。
華子は、電話では伝えきれなかった事を、
あれこれと夢中で話し始める。
陸は嬉しそうに目を細めながら、
そんな華子の話に、いつまでも耳を傾けていた。
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