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食事の後片づけは、陸がやってくれた。
そして食後のコーヒーも、陸が入れてくれる。
陸は、帰り道で買って来たアップルパイを、
コーヒーと共に持って来てくれた。
そして二人はソファーへ移動し、
テレビを見ながらアップルパイを食べ始める。
「これすごく美味しい! どこのお店?」
「商店街の一番端の店だよ。駅とは反対側の...」
「へぇ~、こんなお店もあるのねぇ。この街は美味しいものがいっぱいね!」
華子は嬉しそうにアップルパイを頬張る。
華子が全部食べ終わった時、
その可愛らしい唇の端に、パイ生地が少しついていた。
それに気づいた陸は、華子の頭を右手で引き寄せると、唇にキスをした。
「!」
華子が驚いていると、陸はそのパイ生地を舌先で絡め取った。
そして次の瞬間、華子はソファーに押し倒されていた。
「まだシャワーを浴びていないわ...」
「そのままでいいから...華子の匂いを感じたいんだ......」
「ぁんっ......陸って...もしかして...匂いフェチなの...?」
華子の問いかけに、陸はニヤッと笑ってから言った。
「華子フェチなんだよ......」
それを聞いた華子は、
「フフッ、変なフェチ......」
そう微笑んで言ったのが最後、
そこからは、陸の熱烈な愛撫に翻弄され、
言葉を発する余裕すらなくなってしまった。
『今夜の陸は更に激しい...一体どうしちゃったっていうの?』
華子はぼんやりした頭でそう思いながら、
陸からの絶え間ない愛に、飲み込まれていった。
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