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翌朝、鳥の声で目覚めた。
あの後、華子はソファーで愛され、
そして、ベッドへ抱き抱えられて行ってから、
もう一度たっぷりと愛された。
これ以上ないというくらいに、熱烈な時間を共に過ごした。
そして行為の後は、ぐっすりと朝まで熟睡した。
そのお陰で、今朝の華子は身も心も充分過ぎるほどに満たされていた。
今日は二人ともギリギリまで寝ていたので、
トーストとコーヒーだけの簡単な朝食にする。
二人で食事をしていると、華子のスマホが鳴った。
見ると祖母からだった。
陸が、「出たら?」という顔をしたので、
華子はその場で電話を受けた。
「もしもしおばあちゃん? 久しぶりね、うん元気よ、うん、うん、心配しなくても大丈夫よ。あ、そう? わかったわ。じゃあ今度の日曜日ね! はい、じゃあね、バイバイ」
華子はそう言って電話を切った。
「おばあさんから?」
「うん、今度の日曜日にいらっしゃいって。陸はその日大丈夫?」
「もちろん!」
陸は穏やかに微笑んで言った。
そして二人は、次の日曜日に祖父母へ会いに行く事になった。
「昨夜のアップルパイをお土産に買って行こうかしら?」
「いいんじゃないか? 当日店に寄ってから行こう」
陸がそう言ってくれたので、
華子はにっこりしてから、残りのトーストを食べ始めた。
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