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「お母さんは当てにならないかもしれないけれど、孫の私は当てにしてていいからね。なんかあったらすぐに陸と駆け付けるし...陸のマンションからは、今日はちょっと混んでいて50分位かかっちゃったけれど、空いていれば30分で着くわ。だから、今後は私達を頼りにしてね!」
それを聞いた菊子は、驚いた顔をしていた。
まさか、娘の弘子にそっくりだった、わがまま放題の華子が、
こんな事を言ってくれるとは、夢にも思っていなかったからだ。
孫の華子は確実に昔とは違っていた。
『陸さんの影響なのかしら...? 陸さんと付き合い出して、きっと華子は変わったのかもしれないわね...』
そう思いながら優しい表情を浮かべると、
「ありがとう、華子。これからはあなたたちを頼りにしていますよ」
そう言って、華子の手を握り、ポンポンと叩いた。
そんな祖母の顔を、華子は嬉しそうな笑顔で見つめていた。
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