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陸は経営している店をこまめに回り、
人手が足りなければ、今日のように自ら応援に入る。
最近、この店のカフェタイムのアルバイトが急に辞めた。
だから、陸は昼も度々この店舗の応援に入る。
夜のバータイムは、卓也とバックヤードの調理スタッフの2人でも
なんとかなるが、
昼のカフェタイムは来店客数が多いので、
どうしてももう一人スタッフが必要だ。
そこで、卓也が言った。
「陸さん、カフェタイムのバイト、そろそろ募集かけておきますか?」
「そうだなぁ」
「じゃあ、明日タウン誌の方に連絡入れておきます」
「頼んだよ」
陸はそう言うと、キッチンへ入って行った。
その時、新しい客が入って来た。
「いらっしゃいませ」
卓也が入り口に向かって声をかけると、
若い女性と50代位の男性が店に入って来た。
今まで見た事がないその二人は、
おそらく初めて来店した客だろうと思われた。
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