花園ポエマー

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 あっという間の1週間だった。後ろに監視役がいるので学生たちに声をかけることもままならない。来週からは他の場所へ移動するだろう。文学部は今日が最後かもしれない。 「昼飯だ」  お昼休憩になった。一旦車に戻る。でも、今日しかない。 「あの、朝からお腹の調子が悪くて……トイレ行ってきます!」 「時間までには戻って来いよ」 「はい!」  私は文学部へ走った。  講義室で食事をする学生たち。友だち同士で楽しそうにお喋りをしている。せっかく来たのに、私だけ場違いだ。  慌てる事なんかない。この職場にいればまた文学部の掃除に来る。いつかはハローの手がかりが掴めるはずだ。  そう自分に言い聞かせ車に戻ろうとした。 「あ……!」  廊下の掲示版に男性がチラシを貼っていた。そこには「桜庭ハロー 新刊発売」の文字が踊っていた。
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