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静かな寝息だけが聞こえる部屋の扉が開き、疲れて眠ってしまったミツを起こさないように静かに部屋に入る ミツの出した精液と微かに感じるΩのフェロモンの匂いに悲し気な顔をしてしまう 「俺のモノになれば、こんなことにならなかったのに...」 日に日に痩せ細り、やつれていく幼馴染の額に張り付く頭を撫でてやる まだ苦し気な表情になるものの、起きることはなかった 蹲るように、身体を小さく抱き締めて眠る姿に愛しさと切なさを感じる 「絶対、助けてやるからな… それまで、頼むから壊れないでいてくれ…」 祈るように小さな声で呟き、濡れたタオルで簡単にだが身体を綺麗に拭いてやる ミツには帰ったと見せかけ、リビングで何かあった時の為に待機していた ミツの切なげな声や泣き声を聞いて、何度も寝室に押し入ろうとしたが、なんとか踏み止まった 今、この関係を変えられると困る ミツをこれ以上孤独に出来ない 俺だけでも、ミツの側に居てやりたい… その気持ちから、シゲルに対しての怒りやミツへの悲しみを押さえ込むように、扉の前に座り込んで耐えた 苦し気に眉間に皺を寄せて眠るミツを綺麗にした後、今度こそ部屋を後にした
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