令草くんの華麗なる年越し☆

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 「邪魔したな」  無事トイレを終えて泥棒が部屋を辞そうとすると、遠くで除夜の鐘が鳴った。  「一緒に年を越しませんか、サンタさん」  令草くんの手にはシャンパンとグラスが。  彼はいつだって遊び心を忘れないのだ。  粋な提案に、泥棒もニヤリと口の端を歪めた。  「フッ。悪くねえな☆」  「ララァ〜♫ フゥ〜〜♫」  令草くんがギターを掻き鳴らす。  泥棒は頻回にトイレへ急行。扉の開閉音と水洗の音が良い具合にギターとセッションし、203号室はうきうきパーリナィ状態となった。    「いよいよカウントダウンだ!」  「一応トイレ行っとく」  「さっきも行ったじゃないですか!  10秒切りましたよ! 5、4……」  「はうぅ」  どんなことも楽しみに変えていく令草くんは、今年も華麗に年を越すのである!  Happy new year ♡
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