1章 不穏な気配のはじまり

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1章 不穏な気配のはじまり

こんにちは☆ 私たちが結婚してから3年が経ちました。 私(沙絵)は32歳、夫の智則さんは46歳になりました。 智則さんは相変わらず忙しくしているみたいで、会社に泊まり込んで仕事をすることも。 もう、自分が会社にいかなくても経営は回るみたいですが、ゲームなどの開発はまだまだやりたいみたいで。 夫の制作意欲は毎日どこからともなく沸き上がり、本当に面白く楽しいです。 私といえば、ずっとパートでお仕事をしていたんですが、智則さんの方から「俺の会社で事務の方が足りてないから入らない?」とお誘いを受け、結婚後半年くらいでジャッカル(智則の会社名)に入社しました。 最初は家事と仕事の両立が難しいからやめとこうかなって思ったんです。 ですが、智則さんは、 「家事も料理もできる範囲でいい。そういうのは代行サービスを使うのでもいいし」 と提案してきたんです。 家事や料理を代行してもらうという発想がずっとなかったので、私にはとても新鮮でした。 「そういうのがあるんだ!そうだね~、だったら少しお願いしちゃおっかな~♪」 料理は苦ではありませんが、掃除や片づけは苦手なので、苦手な部分は代行してもらうことにしました。 一般家庭出身の私には、変化も多かったけど、いろいろしているうちに、智則さんとの結婚生活は早3年。
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