2章 浮気の予感

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2章 浮気の予感

智則さんとリビングのソファにプライベートと仕事用のスマホ2台置いていたの。 それで、音がして光ったスマホが仕事用でした。 普通にお仕事のスマホが鳴ったんです。 たまたま智則がいなかったので、スマホをチラっと見ると…。 『YOU&ME』のアプリが再びインストールされていて…女の子とのやり取りもありました。 結婚した時にアプリは消したはずなのに、再インストールして活動していたようです。 もしかして…また、他に女の子と会っているんじゃないかな。 私がいるのに、なんでパパ活アプリを仕事用のスマホで登録しているんだろう。 浮気をしているとしか思えない私がここにいました。 智則さんが最初の奥さんとの結婚生活で苦労してたから、別れさせ屋をひそかに送り込んで別れさせたけど。 結婚生活も3年目になって、再びパパ活アプリに入るなんて…。 私には思った以上にショックが大きかったです。 もちろん、別れさせ屋を使って前の奥さんとの離婚のきっかけを作ったことは、智則さんには当然言っていません。 この日はひとまず、智則が仕事用のパソコンでパパ活アプリに登録していた事実だけを確認してスマホを戻しました。 智則が不倫をしているかもしれない…そんな気持ちを抱えたまま、ジャッカルへ出勤して仕事をしていると、珍しくミスを連発。 「沙絵さん、どうしました?今日ミスが多すぎですよ」 同じ部署の先輩、細見龍彦(ほそみたつひこ)(40歳)に私が回した書類にあまりにミスが多すぎて龍彦のデスクに呼び出されてしまった。 私が作った資料に、あまりに凡ミスが多すぎて驚きを隠せない龍彦を前に、私は謝ることしかできませんでした。 「すみません」 「入社してから、こんなにミスがあったことはなかったのに、どうしたんですか?」 「え…うーん…」 私はミスを起こしてしまった原因を話すことを躊躇してしまった。 仕事でのミスに私的な感情が入っていたなんて言いづらかったから。 龍彦は私が作った資料を見ながら、他の社員がいる前では話しづらいと思ったのか、 龍彦「…ちょっと、別室で話を聞かせてもらっていいですか?さすがに全部の書類でミスが多すぎるので。他の人にも沙絵さんのミスの修正を手伝ってもらうことになりますから」 ヤバそうな顔をした龍彦についていき、会議室で龍彦と面談をすることになったんです。 龍彦は同じ部署のリーダー。
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