2章 浮気の予感

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部署で何かあれば、全責任を取らないといけないので、これだけ大きなミスが続く原因を知り、どうしたらミスがなくなるのか考えるつもりなのかもしれません。 「部屋の鍵を閉めました。どうぞ座ってください」 龍彦に椅子に座るように指示され、龍彦と向かい合って座りました。 「さて、最近何かありましたか?仕事にまで影響させることが…プライベートなことでも、個人的なことでも、なんでもいいです。話してもらえます?」 目の前にいる龍彦は、一見優しそうに見えますが、どこか恐怖のようなものを持っているようにも見えます。 なんか、智則さんに似たような怖さみたいなのを感じてモジモジとしていると、 「このままだと、“窓際部署”へしばらく行っていただくことになります。いくら“社長夫人”でも、社長は仕事では差別はしない人なので」 “窓際部署”と聞いてドキッとしてしまった。 あそこは、社内でも誰も行きたくない場所なんですが、それはあとでお話するとして…。 私は唇を震わせながら、龍彦に智則さんがパパ活アプリを再インストールしていて、女の子とやりとりをしていたのを見つけたことを正直に話した。 龍彦は「なるほど」と一言言って、淡々と会話を続けてきました。 「事情は分かりました。ですが、ここは職場ですから、私情を差しはさまないようにしてください」 「はい。申し訳ありません。以後気を付けます」 「旦那さんは社長ですから、ストレスも多いかと思います。でも、仕事はしっかりこなして頂いて、外でストレス解消はしてくださいね」 「はい。わかりました」 龍彦の言われた通りだった。 智則さんのことを考えすぎて、頭がぼーっとしていたのかもしれない。 そんなことを考えているうちに、龍彦はサッと椅子から立ち上がった。
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