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「こんな話をしたから嫌われてしまうと思った・・。だから、これからも舞ちゃんと話せると思うとホッとした・・」
色んな事がいっきに起きたので心が落ち着くまでは少し時間がかかった。
頭の整理が終わったところで2人は話を続ける。
「舞ちゃん・・」
「隼人さん・・」
いつも隼人と話しているのに、こんなにドキドキしたことはない。
「本当にいいの・・?」
舞はうなずいた。
舞の部屋にはソファがない。
なので座る場所はベッドしかなかった。
「えっと・・。じゃあ、目をつぶってもらえるかな・・?」
「はい・・」
隼人とキスをする。
嬉しいけどすごい状況だと舞は思った。
そして、隼人と唇が重なる。
舞にとってファーストキスとなった。
舞が目を開けると隼人の瞳がオッドアイからもとに戻っていた。
「目が・・!オッドアイじゃないです!」
「具合悪いのが嘘みたいだよ・・。血を飲むとこういうかんじになるのか・・」
「これで隼人さんは長く生きられるんですよね・・?」
「うん・・。ありがとう舞ちゃん。これで俺も普通に生きられるよ・・。でも、定期的にお願いしないといけないけど、大丈夫かな・・?」
「はい・・!いつでも言ってください・・!」
互いに恥ずかしくなる。
「隼人さん・・。あの、お願いがあるのですが・・」
「舞ちゃんは俺の命の恩人だよ。俺に叶えられることなら叶えたい」
「今のキスで栄養が足りたのか私にはわからないので・・。その・・、もう一回だけいいでしょうか・・?」
本当に栄養が足りたのかはわからない、それも本音だ。
だけど好きな人とキスがしたいという純粋な気持ちもあった。
だが、キスのおねだりをするとはなんと恥ずかしいことか。
自分で言ってはいるが、穴があったら入りたいと舞は強く思った。
「わっ・・!?」
隼人は舞の両手を優しい力でにぎった。
「手をつないだままでもいい・・?」
恥ずかしそうな表情をした隼人の破壊力のすさまじさに、舞は鼓動の早い自分の心臓を思わず心配してしまう。
「はい・・!」
舞が顔を赤らめ幸せそうに微笑む。
「舞ちゃん・・」
本日2度目の隼人とのキスとなった。
好きな人と手をつなぎながらキスをする。
それは恥ずかしいけど嬉しいことだった。
今日は色んな事があったが、舞にとって思い出の1日となった。
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