パピヨンとチワワ

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パピヨンとチワワ

それはある日の下校時のこと。 舞と隼人は待ち合わせをして一緒に帰る約束をしていた。 大学の最寄り駅にあるコンビニでアイスを買った2人は近くの公園のベンチで食べることにした。 「隼人さんのアイスおいしそうですね!」 「舞ちゃんのアイスと迷ったよー!」 するとパピヨンを抱っこした女性が近づいてきた。 「あの・・。この近くでワンちゃんを探している人はいなかったかしら?」 「えっ!迷子なんですか?!」 舞と隼人は驚いてしまった。 「リードはついているから恐らくお散歩の途中だったと思うけど・・」 迷子のパピヨンの飼い主を探す30代くらいの女性と隼人の瞳がオッドアイになっていた。 「あなた・・、ヴァンパイアなの・・!」 「俺はヴァンパイアですけど彼女は人間です!」 公園の中に足音が響く。 舞が足音がする方向に振り向くと1人の女性が走ってきた。 「パピヨンちゃんの飼い主さん見つかってよかったですね!」 「えぇ、本当によかったわ」 「俺、パピヨン好きになった・・」 すぐに見つかって3人は安心した。 「うちの子は保護犬なのよ」 「そうなんですか・・!」 女性が写真を見せてくれた。 そこには2匹のチワワが写っていた。 「ショコラとキャラメルっていうの」 「チワワも好きだな・・」 「人間はおろかよね・・。自分達の都合でこの子達の命を奪うのだから・・。私にできることは少ないけど、ショコラとキャラメルと同じワンちゃん達を救いたいと思っているわ・・」 命は時に風船よりも軽くなってしまう。 舞と隼人は自分達にできることを見つけようと思った。 「俺は本条隼人と言います。お名前をお聞きしても大丈夫でしょうか?」 「私はリラよ。よろしくね、ヴァンパイアのお友達くん」 「はい・・!よろしくお願いします!」 「そちらのお嬢さんのお名前は聞いてもいいかしら?」 「私は秋雨舞です!人間ですがよろしくお願いします・・!」 「ええ、よろしくお願いするわね。お友達が1度に2人もできて嬉しいわ」 リラは去り際に、このあたりがお散歩コースだからまた会えるかもしれないと言っていた。 パピヨンとチワワに目ざめた隼人はショコラとキャラメルに会ってみたいと思うのだった。
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