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第4話 ユウジの半生
話を続ける。
ユウジ
「リュウさんは、俺に期待していた。
リュウさんの為に全ての能力を
身に付ける必要があった。
師であり、ライバルだった。
祈祷、宗教、全力で
試せるモノはやった。
芸能界でチャンプを勝ち取る為だった。
1度だけ、叶ったんだ。
アズサ
「あの大手芸能事務所に
所属していたの!?」
ユウジ
「そう、1日だけな。
今じゃ超エリートの
バックダンサーを務めたさ。」
アズサ
「伝説の
関西◯◯
あなたの事だったの。」
ユウジ
「そう、
大手芸能事務所で世界を変えるのが
俺の夢だった。
孤独だった。
裏切りや未練はあったが、
楽しかった。」
ユウジは、世界を変える為には
仏教の力が必要だと
感じ、無我夢中で勉強した。
誰よりも真剣だった。
ユウジ
「リュウさんは、凄かったさ。
『大日如来』を俺と一緒に
呼び降ろした事もあった。」
ユウジの
腕の翡翠の数珠が光る。
アズサ
「でも‥。」
ユウジ
「そう、母さんはリュウさんを
嫌っていた。
リュウさんのカリスマ性に
ハマる俺を母さんは
危険視してたんだ。」
アズサ
「芸能界を諦めたのも、
リュウと離れたから!?」
ユウジ
「リュウさんに頼っても、
永遠に報われなくなる
俺が恐かった。
リュウさんは確かにカリスマだった。
芸能界の夢が尽きるまでは‥。」
アズサ
「そう、色々あったのね。
でも、ユウジにとって、
それは忘れられない経験。
リュウさんも報われてるわ。」
エデンに戻る。
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