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四
「俺たちもフリマのアルバイトとして雇って下さいっ!」
先程撃退したフリマ万引犯や転売ヤーまで働きたいと私に懇願して来た。気持ちは嬉しいが売り上げないのにお金払えないよ。
「時給どうやって払うの? 売り上げから分配すればいいの? この人数で?」
「時給百円でいいです!」
「お小遣いにもなりませんよ」
「ボランティアでもいいです」
「理由はともかく、働きたいって事ね。わかりました、では商品の売り方を教えます」
「ありがとうございます店長っ!!」
私は技能実習生と即席のアルバイトたちにフリマでの商品の販売をレクチャーする。お店の商品にどうやって価値を見つけ、それをお客さんに伝えるか。ただ売れそうなものを完売するより売れるかどうかわからないものを売るのが商売の面白いところであるとか、需要はそうやって作られると事も。
私はフリマ強盗に来た筈なのに、店員からいつの間にか店長になってしまっているけど、もともとの販売者には申し訳ないことをしたような気もするが、帰って来たら怒るだろうな。お店で勝手な事をされるとそういう気持ちになるのか。ここは最後まで、きちんと完売するのが店員になってしまった責任だと思う、在庫がなくなるまで売り尽くそうっ!
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