あとがき

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あとがき

 何とか最後まで書き切ることができた──。  これがエピローグを書き終えた今の、率直な思いです。正直、ほっとしています。  というのは、この作品が私個人で考えついたものではなく、雑魚ぴぃさん著『10年後の君へ』の番外編になっているからです。  雑魚ぴぃさんが夫の春彦視点、私が妻の真弓視点で書いた、ある夫婦の絆の物語です。  雑魚ぴぃさんの注文はいつも唐突です。 「こんなストーリーを思いついたから、妻目線で書いて!」  いやいや、少し誇張しています。くだんのセリフに至るまでのやり取りは、少なからずあります。でも、思いついたストーリーを聞いた私には、毎回新鮮なのです。  だって、2人の執筆ジャンルが全く異なるから──。  どこにでもある地味なヒューマンドラマしか書けない私に対して、異世界ファンタジーの名手である雑魚ぴぃさん。毎回「そう来たか!」と思わせるストーリーを提示してくれるんですよね。で、私はヒューマンドラマしか書けないにも関わらず、ほいほい乗ってしまう。  でも、自画自賛になりますが、これが意外にもしっくりくるんですよね。異世界ファンタジーとどこまでも平凡なヒューマンドラマの融合が。  それはどうしてだろうと考えました。そして考えついたんですね。  描くジャンルは異なっても、2人の感性がとても似ている。だからこそ、私は雑魚ぴぃさんの世界観にうまくはまることができるし、逆も受け入れてもらえるのではないかと。  それは、ネット小説という広い海の中で起こった、小さな渦のぶつかり合いかもしれません。でも、私はその渦に巻き込まれることができました。そして、そこからさらに大きな渦に発展していくことを祈って──。  またともに書ける日を楽しみにしております。 桜井 明日香 fafddccd-7ca3-43d3-b009-0dbf6fe4ffaa
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