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「あっ、すみません。ずっと昔から言い伝えられてきた伝説に登場する人物と名前が一緒だったんですよ。」
な、るほど。
昔の、伝説…
「そ…うだったんですか。」
「すみません、関係ないのに」
申し訳無さそうな顔をしている…ような気がする。
「お気になさらないでください。あの、それでは僕はここらへんで…」
「あぁ、引き止めてすみませんでした。それでは。」
ルイスさんは僕に背を向けて去っていく。未だ固まったままのカイジさんを引きずりながら。
むかしの伝説…なら、僕のことでもおかしくないはず。
どのくらい時代が進んだのかはわからないけど、そういった記録や建造物などが残っているかもしれない。
僕の、魔力を頼りにすればたどり着ける…かも?
その昔の建造物が僕に関わっているかもわからない。もしか変わっていたとしても、もう魔力は残ってないのかもしれない。
でもなんだか、うっすらと何処かから漂ってくる。頼りにできるほどの魔力量じゃないけど…存在することは確かだ。
周りの人に、聞いたほうが早いかな。
あれだけおおきな被害が出たんだ。そりゃ、今でも残っているだろう。
「あ、あの、すみません…」
「ん、どうしたのかな?」
前から歩いてきたお姉さんに声をかける。
「伝説に関わる建造物や書物がある場所って、ありますか?」
「伝説…破滅のスイセイのこととかかしら?」
やっぱり、有名なんだ。
「はい、そうです。」
「あら、それならさっき行ってきたの。ちょうどここをま―っすぐ行けばつくわよ。」
「…!ありがとうございます!」
よかった、すぐに行けるみたい。
場所もわかったし、早速向かうとするかな。
しばらく歩いていくと、少し大きめな古いもんが見えた。あそこかな。
こころなしか魔力も濃くなってきた。
やっぱり、破滅のスイセイって僕のことなのか。
あれこれと考えているうちに、門の前についてしまう。
かなり魔力は濃くなった。それに、暑さが軽減された。
かなり僕と関わりが深いものがあるようだ。
といっても、それがどこにあるかなんてすぐに分かる。
門から少し進んだ先の真正面にあるのだから。
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