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第1章 魏の武将、集合。
西暦204年、袁紹亡き後の袁家を滅ぼさんとしている曹操軍は袁家の居城である鄴城を蟻一匹通さないくらいの布陣で取り囲んでおりました。
麻紗美「ここは…どこかしら?」
麻紗美が現れたのはまさかの戦場ど真ん中…
それも敗色濃厚の袁家側の陣営でした。
袁尚「お前こそ誰なのだ?
まさか曹操の間者ではあるまいな?」
袁紹から溺愛されていた3男の袁尚…
字は顕甫は容姿こそそれなりに優れていましたが軍事も政も全てダメな困った武将でございました。
劉夫人「敗色濃厚の我らの陣営に勝っている曹操がどうして間者など送るのです?顕甫、少しは軍略などなどを学びなさい…。」
生母である劉夫人に窘められた袁尚の後ろには絶世の美女と言っても過言ではないくらいの美女が憂いの帯びた顔をしていました…。
甄貴「私は小龍様の元へ…
幽州へ…帰りたいのです…。」
甄貴の夫である袁熙…字は小龍は、
袁紹の生前から幽州へ役人として派遣され
現代でいう単身赴任の状態でございました。
麻紗美「私で良ければ身代わりになります。大好きな方の元へお逃げになられては…?」
麻紗美は自らの服にわざと泥を塗り
甄貴に着せ更に彼女の顔にも泥を塗りました
そして自身は…
麻紗美「貴女は一体誰なの?私こそが甄貴、字は桜綾よ、私の真似をするなんて出て行きなさい。今すぐ私の前から消えて!」
曹操軍の前で芝居をし、
甄貴は幽州にいる夫の元へ
逃げる事が出来たのでございます。
曹操「見ず知らずの他人である甄貴を逃がし自ら人身御供になる道を選ぶとは…その度胸、実に気に入った…!」
曹丕「父上、また側室を増やされるのですか?母上からまたどやされますよ?」
曹操は歴史にあまり詳しくない麻紗美も知っている乱世の奸雄でございました。
そして隣にいるのは恐らく…
麻紗美「もしかして息子さん?」
曹丕「息子以外に何がある?まぁ、私程優秀な息子など存在せぬが…」
すると…
曹休「子桓殿、御無事でしたか?で、そちらにいる美女はいったいどなたなのです?」
麻紗美「そちらの美男子は一体誰?」
なんと…麻紗美は曹休にひと目ぼれし、
曹休も麻紗美にひと目ぼれしてしまいました
曹操「文烈よ、私と子桓を差し置いてこの娘の心を奪うとは…なかなかに面白い…」
曹休…字は文烈
性格は猪突猛進?
曹休「いやいや…それでは猪ではないか?俺は曹家千里の駒と殿より称されている…。」
麻紗美「駒ってなに?」
曹操「そこから説明せねばならぬか?
しかし…面白き女子ではないか…。文烈は純粋過ぎて良くも悪くも真っ直ぐである故、
そなたのような女性が似合うのかも知れない…」
麻紗美と曹休が祝言を挙げたのは…
それからすぐの事でございました。
麻紗美「文烈様。」
曹休「麻紗美…。」
この2人が結ばれた事により、
三国志の歴史は現代に伝わっている歴史とは違う内容となってしまったのでございます。
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