勘違いし続けること。

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勘違いし続けること。

妄想コンテスト連続応募において、一番の障害は何でしょうか。それは、アイデアの枯渇でも、リアルの忙しさでもありません。落選が続くことによる、自信の喪失です。妄想コンテストで受賞されれば、一気に注目を浴び、ヒーローのようになります。その裏で、圧倒的大勢の落選者がおり、自信作が日の目を見ることもなく、執筆意欲が一瞬で削り取られます。エブリスタを見渡しても、そんな人があまりに多いです。 エブリスタには、応募した作品のうち、30%や40%の確率で受賞をする猛者がいます。それでは私はどうかというと、100作品以上を応募して、受賞は5つです。つまり、受賞率は5%にも満たないということです。経験した人がいるかは分かりませんが、100作品以上が落選するという経験は、並大抵の人では耐えられません。 なぜ私がこれだけ落選しても平気で応募し続けているのか、理由は一つです。それは、「根拠のない自信で勘違いし続けている」からです。私は心から、自分の作品が世界で一番面白いと思っています。何回読んだって笑える作品もあれば、どれだけ覚悟して読んでも泣いてしまう作品もあるし、どう考えても地球上に自分の小説より面白いものはないと勘違いしています。 そして、大事なことは、根拠がないことです。人によっては、「自分は受賞をたくさんしている、だから私の小説は面白いんだ」なんて考えている人もいます。そんな人は、落選が続くと、ぽきっと心が折れてしまいます。私は私の小説が宇宙で一番面白いと思っていますが、それに根拠なんてなくて、面白いから面白いんです。そのため、コンテストで落選しても、自分の作品が批判されても、私自身がこの作品を愛してあげれば良いかと、すぐにマインドチェンジできます。 妄想コンテストに落選して、うじうじしているくらいなら、さっさと根拠のない自信で勘違いしましょう。落選作品が積みあがっていくことは、自分だけがこの作品を理解してあげられるんだなという優越感に変わります。そこで、うっかり受賞なんてしてしまったら、くそお私の作品の面白さが世にばれちゃうなあと悔しがれば良いだけです。妄想コンテストを応募し続けるためのたった一つの方法は、才能でも、努力でも、熱意でもありません。バカになることです。さあ、あなたも、妄想コンテストに応募し続けるために、一緒にバカになりましょう。
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