周囲の視線

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〈それでね、レイラ。あのWebニュースのことなんだけど〉 今日学校であったことをレイラに報告する。 《ニュース?あー、アレ?》 〈うん。なんか、ごめんね、僕なんかとレイラが付き合ってるみたいに書かれてしまって〉 《気にしなくていいよ。それにデート屋は私の副業だから》 思い出した、レイラとはデート屋というアプリの出会いだった。レイラはモデルの仕事の合間に、デートのアルバイトをしてるということなんだ。 〈でも、本業のモデル業に悪影響しちゃうんじゃ……〉 《そこは気にしなくて平気!とにかくすんなりと復職できてよかったね、おめでとう》 〈ありがとう。これもレイラが僕を変えてくれたおかげだよ〉 《じゃあ、次のデートでお祝いしようよ》 〈うん、そうだな、水族館とかどうかな?〉 《オッケー!》 カレンダーを見て、予定を確認した。どんな服装で行こうか、どんな話をしようか、あれこれ考えていたらワクワクが止まらなくなった。 またレイラに会える、そのことがうれしくて、アプリの端っこに と表示されていることに、気づかなかった。
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