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世界を未曾有の大災害が襲い、韓国の首都ソウルも一瞬にして廃墟と化していました。
そんな中、唯一崩壊しなかった皇宮マンションには生存者たちが押し寄せ、不法侵入や殺傷、放火が続発します。
季節は真冬。屋外では凍死者が続出していました。
政府の救助もなく、自力で生き抜くしかない住民たちは、外部からやって来た生存者たちを強引に排除することを決めます。
そして彼らが主導者に選んだのは、火事が起きた時に率先して消火にあたった902号室の住人・ヨンタクでした。
寝たきりの母と暮らしているらしい、冴えない男ヨンタクのことを知る人は誰もいませんでした。
しかし彼を中心にまとまっていく住人たちは、自分たち独自のルールを作り、バリケードを立て、自分たちだけの「ユートピア」を作ろうとしていきます。
「だって私たちは選ばれた人間なんだから!」
やがて、軍隊経験者からなる保安部隊が結成されます。そしてヨンタクから隊長を任されたのは、住民のひとりである実直な公務員の青年ミンソンでした。
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