2人が本棚に入れています
本棚に追加
ポケットのなかにはビスケットが一つ♪
懐かしい歌でございますですね。
幼稚園時代から友だちが皆無だった私ですから、いつも先生とペアでお歌やお遊戯をしてもらってましたですね、はい。
今思うと、それが大人の女性と遊んだ最後の思い出なので、私の中ではキラキラと輝いておりますね。
話を戻しますと、ポケットのなかにあるビスケットを、ポケットの外側からたたくと、二つに増え、も一度たたくと三つに、ガンガンたたくたびにビスケットが増えまくるという、うらやましい歌ですよね。
まあ、誰しも「おれなら一万円札をポケットに入れて、無限にたたきつづけてやるよ」みたいな錬金術を想像しちゃいます。
いや、ポケットの付いてる服を着ることができるだけ、感謝しなさいよ!
私なんて体重一〇四キロというスーパーヘビー級のわがままボディでありますからして、ポケットの付いてるズボンがはけないわけですよ!
具体的にはゴムでウエストが伸びる、すぐ毛玉まみれになるスウェット……このバリエーション違いをローテーションしております。
で、それらは全部ウエストの両側についているポケットが、しょーもない絵でプリントされたフェイクなんですよね。
くぅーっ、魔法さえ空想を許されぬ我が身を呪いますですよ!
できましたらジーパンとかスリムなズボンを履いて、両手をポケットに突っ込みまして、ニヒルに口笛なんか吹いて夜の街を闊歩してみたいです、はい。
よくスーツの上着のポケット、内ポケットというやつですかね、ああいうところから女性にプロポーズの指輪を取り出すシーンとかドラマでありますけど。
もう上着もパッツンパッツンで、ポケットに物を入れる余裕なんてないんですよ!
まあ私、齢五十にしてハゲ、童貞、ニート、こどおじ(子ども部屋おじさんの略です)と「毎日が大殺界と天中殺」みたいなハンデをしょってるわけでして、プロポーズなんて縁のない話ではあるんですけどね……。
でもまあ、普通はポケットなんて、いくら大容量のものでも所詮タバコやライター、小銭とかしか入らないんじゃないですかね。
私ですか?私は安定のダン○ップのリュックに、アデ○ダスの開けるときビリビリ音のする財布とかを入れておりますね。
さらにハゲ隠しの赤いペイズリー柄したバンダナを頭に巻き、推しのアイドルがリリースしたCDの初回特典ポスターをリュックの左右に差し込みますと、ガンダムみたいで絶倫でございますですよ。
まあ、私の服装のことはともかく。
なんでも思いのまま入れられるポケットといえば……はい、正解!ドラ○もんの四次元ポケットですね。
あれは外付けになっているようで、ポケットが使用できない私のお腹あたりに装着させたいですね。
そしてポケットの中には……でゅふふ、あんなこといいな、こんなこといいな的な魅惑の秘密道具が満載でございますですよ。
しずかちゃんのお風呂を覗くといったミクロレベルから、地球独裁というマクロレべルまで、好き放題でございますですね。
ええ、このへんの妄想はしゃぶり尽くした私ですから、何の興奮もおぼえない心境に達しておりますね、はい。
壮大な妄想より、極小の現実。
ここ授業に出ますよ!
私のような熟練の引きニートからすれば、もうあらゆる妄想は想定内でございます。
それよりも、現実で起こるちょっとしたいいことの、それは宝石の輝きみたいなありがたいこと!
でもしかし、現実を生きられない葛藤に悶絶する毎日……そこまでがワンセットという悲劇の繰り返し。
その負の連鎖を断ち切らなければ!とは思うんですけどね。
とりあえず、ポケット付きのズボンが履けるくらいには、ゆるいダイエットでも始めましょうかね。
あ、その前に冷蔵庫にある「アメリカの肥満児がテレビを大笑いして観ながら食べるバケツみたいな容器に入ったアイスクリーム」を食べてからにいたしましょう。
ああいうのは「冷たいからゼロカロリー」とされていまして、そもそも階段の上り下りでカロリー消費がなされるわけで(以下略)
終
最初のコメントを投稿しよう!