俺、青倉蒼司です。

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「これで何回目だよ……いつも寮で寝れてないのか?」 「いんや、快眠快眠、ただあのおじいちゃん先生の日本史はオルゴールだよぉ 睡眠導入効果パネェよ」 「あの、声が大きい古典の授業は?」 「ヒーリング」 「アホか」 「いって」 授業終わり、よだれを拭きながら俺は心優しいクラスのイケメソ。 赤楚 慧(あかそ けい)にノートを強請りにいったらいつも通り脳みそを叩かれた。 中学からいつの間にか仲良くなっており、今ではひっつき虫みたいにくっついている黒髪クールビューティイケメソはなけなしの優しさで俺を毎日助けてくれる。 ありがたや〜…… 睡眠時間から解き放たれた俺はいつも通り赤楚と一緒に弁当を持って屋上に行く。 この学校に食堂や購買はそりゃもちろんあるが…なんせ高すぎる! 食堂なんかタッチパネル式でメニューもカタカナだらけ! かるーい食事でも2000円はまじで超える……だから月10000円のお小遣いの俺には通うことができないのである。 ここに差ができちゃうの良くないよねー 1回も行ったことないから羨ましいとかないけどっ! 一度だけ食堂の前を通ったときにえげつないほどの楽しそうな悲鳴が聞こえたけど羨ましいとかないんだならねっ! 自分から進んでお弁当作ってるんだからね! 勘違いしないでよね! 「なーに百面相してんだよ、隙だらけだと食うぞ」 「んぎゃっ!」 日向に当たり思考がボーッとしてきている間に、隣に座る赤楚が身を乗り出し俺の弁当に手を出した。 あぁー!!俺の唐揚げがぁぁー!! 「あぁー!!俺の唐揚げがぁぁー!!お前には…人の心がないのかー!!くそっ!くらえっ」 俺の唐揚げをホクホク顔で食ってるイケメソの隙をつき、購買で人気の明太子フランスに食いつく 「あ!?一口がでけーよお前っ!ちょっ顎の力つえーなっ離せっ!」 俺は顔だけを乗り出し硬い硬い明太子フランスに噛みついている。 とてつもなく硬いので全然噛み切れない。 マジで硬い。何でこいつさっきまでもぐもぐ食べれたん?アーロンなん? 上目遣いで口をもぐもぐさせながら睨む 「ほのはぁーえみひはんほーひはっはのにぃー!(そのからあげいちばんおおきかったのにー!)」 「え?あーすまんすまん。うん、すまん」 こいつ絶対わかってねーよ。 謝れば済むと思ってるよこのイケメン。 首を傾けながら爽やかに笑うこの黒髪イケメンどうにかしてくれよ。 なんで下からのアングルでもイケメンなんだよぶちのめすぞ。 「あれ?さっきよりも殺気増大してね??」 「ふひのにぇふほ(ぶちのめすぞ)」 「よくわからんが危険を察知」 明太子フランスと俺が繋がっている状態の中、俺との距離が離れるよう体をとにかく反対側に寄せるこいつは残念なイケメンだ。 イケメンだが所詮アホだ!なぜならこいつ含め俺のクラスはCクラスだからな! 中学校までは学力とか関係無しでクラス編成していたが、高校に入ってからは学力や進学、就職先など色々考慮して編成される。
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