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俺、青倉蒼司です。
あぁ、まただ。
逆らいたいのに…体が言うことを聞いてくれない。
逆らおうとすればするほど体が鎖で囚われたように…鉛を呑み込んでいるかのように動かなくなる……。
あなたのせいだよ。あなたが、諦めて本能に従う気持ちよさを俺に教え込んだせいだよ。
あなたのせいでまた俺は目が覚めたとき後悔するんだ。
けれども…このまま自分の欲望に従ってしまえばどこまでの快感を拾えるのだろう…。
いっそのこと抵抗するのを諦めてしまおうか。
そう思うとふと頭の中に友人の顔がもやとなって映し出される。
諦めるな俺!
ここで諦めてしまったら周りに迷惑がかかってしまう。
それだけはだめだ。いつも頼っている友人が今度こそは俺に愛想を尽かしてしまう……。
そうなったら俺はもう耐えられない、もうやっていけないだろう…。
でも、あなたの優しい目つきが…優しい声が俺を誘うんだ……………。
夢へ……………
「ではここを…青倉君」
「うわぁっはいっ!!GACKT出陣です!」
「はい、そうですね、えぇーこのときの日本の財政は……」
あっぶねぇぇぐっすり眠ってたぁー!!
夢でGACKTが先陣きって戦ってなかったから答えられなかった…ありがとうGACKT…
あれ?この時代ってGACKT生きてたんだね…また頭良くなっちゃった!
「ねっねぇねぇ…何で今の問題…答えられたの?」
授業中だからか声を潜めて黒板と俺をチラチラしてる隣の席の柚木ゆず君がまんまるお目々をパチパチしながら話しかけてきた。
肩にかかるかかからないかぐらいのサラサラヘアーを耳にかける仕草がとてもふつくしくいつも胸キュンしている。
今日もかわちーい!怪訝そうな顔で俺を睨まないでー!(泣)
「たぶん昨日GACKTがチョコボール食べながらトイレ我慢する番組を見たからだと思うんだ。」キラッ
とさっきなぜGACKTの夢を見たのか憶測を話すと、かわいい顔を顔の真ん中に引き寄せて吐き捨てるように「そっか」と言い、ゆず君は前を向いた。
わぁ横顔もかわいい〜(泣)
ゆず君って男子校の癒やしだよね本当に。
自分のよだれで汚れた今日あるはずのない古典の教科書をしまいながら考える。
俺は今おにゃの子に会いたい!!!!
ここは寮制の男子校で山にもあるもんだからめっっっっったに女の子に会えない!
ふざけている!
中学から編入してきたが先生も生徒もみーんな男だ、ふざけるな!!
せめて!せめて先生だけでも女性を連れてきてくれ(泣)!
目の保養にするだけだから!
ってか男子校の近くって女子校があるもんじゃないの!?妹の少女漫画ではそう書いてあったけど!?なんでわざわざ山奥に建てるんだよ
駅近とかだったら帰りにどっかよって遊んだり女の子眺めたりできたのに……(泣)
でもここの学校は偏差値がとても高く就職率、大学進学率も全国トップレベルだ。
まぁ、俺は中学の時、今の内に勉強しとき、と我が母上に言われ、理由もわからず勉強して理由もわからずここに入学したので常にテストの順位は最後尾を駆けている。
まぁ、しゃあなしですわ!!
んでここの学校はお金持ちばっっか
すごいと思う。
頭いいしお金持ちだしイケメンばっかの男子校だ。
こんなの女の子は放おっておかないと思うのになぜかみんな合コンとか出会いの場とかつくろうとしない
でも恋人はいるような人が多かったりしているからやっぱり女の子から寄ってくるんだろう。
中学から男子校の俺には縁はないがな。
…いいなぁ、俺も彼女欲しいなぁ………。
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