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やべぇ奴ら
「ねぇねぇ…あのお弁当って自分でつくってるの…?」
「そうだな、夜ご飯の残りもんが多いらしいけど」
「毎日?料理得意なの?」
「別に…普通なんじゃね?」
昼休み
今日は体育終わりで時間がなかったので教室で昼飯を食べており、珍しくゆず君も一緒だ…
…だが…
「あのー……なんでゆず君は俺じゃなくて赤楚に話しかけるの?俺の話だよね?」
俺の癒やしの可愛い可愛いゆず君は俺に関心を示しながらも隣に座る赤楚にしか話しかけない
俺のこと聞きたいなら俺に聞きなさいよ
なにこれいじめ?泣くぞ?赤楚の制服で鼻かむぞ?
「えっあっ…うん……」
「………………」
「………………」
あれっ全然会話が弾まない
なにこの気まずい時間、赤楚に向ける笑顔俺にも向けてちょうだいよ
赤楚に助けを求める視線を送るも面倒くさそうな顔で首を横に振られる。
泣くよ?泣いていいんだね?
「……ゆず君は食堂とか使ってるの?」
「…え……あっ………いや、別に」
「……んじゃいつも…クラス?」
「最近はね……食堂うるさいから」
「そうなんだ…うるさいんだ……これからは行かないようにしよっかな!1回も行ったことないんだけどね!タハッ」
「…………うん」
「…………………」
なにこの地獄の時間
俺だと緊張しちゃうのかな?イケメンだからか!俺がイケメンだからか!赤楚よりかは下だけどな!タハッ!ってやかましいわ!!
…………………なんで赤楚は黙ってんだよこん畜生
ゆず君は赤楚に助ける仕草もせずただ黙々と購買のパン "ピザ革命~血塗られた犠牲の上になりたつ美味しさ~"を食べている。
物騒な名前だけどただのピザパンだ。
美味しい。
赤楚とゆず君の関係ってなんだよ
ただのクラスメイトじゃないのかよ
いや〜………きっまずい
ゆず君めちゃ俺の弁当見るし…恥ずかしいし…
誰か助けて……
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