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コンコン
「あの…あおしっじゃなくて…青倉君いますか?」
騒がしいクラスが一瞬だけ静まり、音の出元を見て、あぁ…って感じでまた騒ぎ出す。
この何も生み出さない地獄の時間に救いの手が降りた
「雅楽!!!!!どうしたの!!」
俺はすぐさま雅楽のところへ走り出す。
赤楚とゆず君がこっちをガン見してるけど無視無視
「わわわっ!いっ勢いつけすぎだよ!あおし!」
「えっへへへなんか久しぶりだな!どうしたの?」
俺は教室に訪ねてきたのは朝霧 雅楽
俺と中学3年間ずっと同じクラスで所謂親友、の良い奴
俺より身長は小さいがスタイルがいい
笑った顔が優しくて大好きだ
アホな俺とは違い雅楽は頭が良く、Sクラスになったのでクラスが離れてしまった。
雅楽はキョロキョロとし、声を潜めて言う
「あの…急に訪ねて申し訳ないんだけどさ、少し……匿ってくれない?」
「…んえ?」
かくまう?かくまう………匿う!あー!あれね!追ってから逃げてる人を隠すってやつねー
はいはいはい
え?誰から?
「誰からにげっ…ぶっ!」
「朝霧、扉閉めてこっち来い」
「うっうん」
いきなり背後から赤楚が俺の口をふさぐ
雅楽は急いで扉を閉めて俺を引き摺る赤楚にてちてちと付いていく
赤楚が急にマジトーンで命令するから、くそっイケメンがっ、って思うと同時に少し緊張してくる。
赤楚は朝霧が何から逃げてるかわかっているようで、なんならゆず君含めクラスのみんなも察しており、クラス中がピリッとする。
ちょ朝霧は何から逃げてるの?先生?えっ?
状況把握してないの俺だけ?
赤楚は朝霧を俺の席に、そして扉に背中を見せるように座らせた。
んで俺は朝霧を隠すように窓を見て立つ。
わからないながらも協力する。
ゆず君と赤楚は普通にご飯を食べだし、クラスのみんなもいつも通りのテンションになり、日常に戻った。
怖い怖い怖い
なにこの状況なにこの状況
………………………ギュッ
「みぇあっ!ああっあおししゃん!?」
俺はビクビクしながら朝霧をバックハグする
照れて顔を真っ赤っ赤にする朝霧から体温を分けてもらう
…………落ち着く…………やっぱり人間の体温大切!
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