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英トが嘆いていたが、銀河は毎日のように拉致されそうになっているらしい。
「銀河、美少女のような姿だ……拉致もしたくなるだろう」
「……夏目さんと激似なのに、銀河は美少女です」
雑談をしている間にも車は走り続け、地下社会に入った。そして、街中を抜けると、草原のような場所に入った。
車は草原の中を走りだしたが、景色に反して、物凄く揺れた。もう喋っている場合ではなく、全身がシャッフルされて、ガクガクになってしまいそうだ。
自動車はオフロード仕様にしてあるが、荷物が転がって飛んでいた。
「夏目ちゃん、おいで」「
「ど!うぐあああぐ!!」
どうして珠緒は平気なのかと、聞こうとしたが、舌を噛んでしまった。そして、珠緒が俺を拾い上げた。
「浮いているから、揺れないよ」
「ありがとう」
どういう論理で浮けるのか気になるが、今はそのままにしておこう。
「地下社会にも自然があるの?」
「地下社会は田舎だから、山も森もある」
でも、この場所は俺も知らなかった。
ここは草原で、周囲には何もない。しかも、車が走り続けても草原だった。
都夢の家は、よくこんな何もない場所を、探し出せたと思う。
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