第十六章 三毛は明日の夢を見る

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「ん?急いで帰ったほうがいいのか」 「彼等、何をしているのか」  西海は、梅花が俺に似てきたと溜息をついていた。俺が聞き返すと、暴走体質なのだとコメントしてきた。 「俺にはブレーキがある」 「壊れていますけどね……」  だから、ブレーキ役の西海がすり減っているらしい。 「銀河の事は焦っているが、ジタバタしても足元を掬われるだけだ。相手は、俺達の先の先を読んでいる。だから、俺はその先を読まなくてはいけない」 「分かっています」  だが、その前に、万屋や讃多の周囲を探っておこう。
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