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ここは、元毒草園と呼ばれ、様々な薬草を栽培していた。その名残なのか、畑を手入れしたら、勝手に薬草も毒草も生えてきた。
その薬草や毒草を、隼人が採取しては、年年歳歳に運んでいる。
「まあ、実際は、ここに生えている毒草を、誤って食べないか心配なのですよ。隼人はそういう事を素直に言えないから」
「……………………オーメントリオも、何故いる……」
オーメントリオは、裏社会六大勢力に入る家の息子が三人揃っている事で、しかも、その三人は六男なのだ。
「俺は、三毛に用事があって来たのです」
「俺達もそうです」
オーメントリオの道原は、既に通訳として働いている。それも、かなり優秀で、それなりに稼いでいた。他の二人も、六男なので既に自活している。
「用事は何だ?」
「依頼です…………」
そして、三人で顔を見合わせていた。それは、誰が説明するかというよりも、誰も説明できないといった表情だ。
「ええと、それぞれに何らかの依頼が来た。それで、相談してみると、同じ案件らしいという事か?」
「よく、顔を見合わせただけで分かりましたね……」
それは、オーメントリオが分かり易いからだ。
「しかし、ここに揃うな」
「仕方がありません。教室が爆破されて工事中の為、自宅学習中です。他に集まる場所がありません」
最近、所属している銀鏡学園にミサイルが飛んできて、死者を出した。その時、俺達の使っていた教室が見事に吹っ飛ばされた。俺達は特別教室にいて無事だったが、そこにいた学生は今も治療中になっている。
しかし、同じ特別クラスでも、桜花は高級ホテルの一角を借りて授業を再開し、菊花は特別教室に移動した。どうして、同じ特別クラスなのに、梅花だけが自宅学習なのか分からない。
「梅花は冷遇されている!」
「梅花は元々、自由に大学の講義に出ていたからです」
しかし、やっと購入した冷蔵庫もミサイルで吹っ飛んでしまった。この恨みは、残しておこう。
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