7人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
「だめだ、離れろ!!」
ベンツ君は、これまでにないぐらいに必死でした。
「いやだ、いやだ!!」
その瞬間、ビー!!っとクラクションがなりました。オーちゃんは驚いてのけぞり返りました。その刹那ベンツ君はものすごい音を立てて、砕け散りました。煙幕が晴れた頃には、もう彼の姿はありませんでした。彼女の目から、一筋の涙が流れ落ちました。
ベンツ君は消えてしまいました。しかし、微塵も後悔はしていません。
「ベンツ君、ツーリングに行ってくるね」
そしていつも心の中で、オーちゃんの声を聞いていました。
最初のコメントを投稿しよう!