恋だと思っていたのは、私だけ。

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彼は私のの相手だった。20歳の夏。周りの友達がどんどんと初体験を済ませていく中で、私は取り残されたまま、マウントを取られていた。 マウントを取られるのは、勿論良い気分にはならなかった。でもだからといって、好きでもない人に自分の身を委ねるだなんて。それも大事なを捧げるなんてことには抵抗があった。 その当時、特定の相手を作るつもりの無かった彼に、私は半ば頼みこむように抱いてもらった。どうして私が頼みこむ形になったのだろう?あなたは私と二人きりで出かけたり、毎日連絡取ったりしていたじゃない。私に好意があるから、そうしていたのでしょう? 今思えば、彼の策略だったのかもしれない。私に対して責任を取る気は全く無いくせに。でも他の男が近付くのをすごく嫌がった。 抱かれた後でも、彼から「付き合おう」という言葉は無かった。私から「付き合って」と言っても、「俺以外にお前を大事にしてくれる奴がいるよ」と毎回逃げられた。なのにサシで会ってたのは一体何だったんでしょうね。 認めたく無い。でも、きっとそうなんだと思う。 そう、私は──。 セフレというものにされていた。 私がなりたかったのは、あなたの彼女。セフレなんかじゃない。
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